(”car w a broken window” @Kanagawa Japan / Yohei Maeda Photography)
Netflixが凄い。オリジル作品の質が本当に凄い。ドラマだけでなく、長編映画も大変面白い。
Netflixオリジナル映画『さようなら、コダクローム』
先日、「Netflixでコダクロームの映画やってたよー。」「この映画好きだと思うよー。」というLINEを立て続けに別々の友人からもらった。そのNetflixオリジナル映画『さようなら、コダクローム』が良かったので書いてみる。
今は廃版となってしまったコダクローム。その最後の現像所の最終日までにフィルムを依頼しにいくというロード・ムービーだ。スライドではなくポジではあるが、今でもフィルムでの撮影&現像出しをする自分にとっては大変共感する内容だった。
映画の中では、懐かしのコダクロームKodak Kodachrome 64フィルム(デイライト) – 36露出がでてくる。まだAmazonで新品を購入できるっぽい。現時点で3万円オーバーとのこと。現像はできない。
詳しい映画の内容はここでは割愛するが、著名な写真家の親父と息子の物語だ。
*自分の2時間をこの映画に投資するかどうか決めかねてる方は、町山さんの映画紹介をどうぞ。町山さんの紹介はネタバレしないラインで映画を観たくさせるのでオススメ。
俺たちは皆時間ってものを怖がる。時間が全てを消していく。だからこそ我々の役割がある。
映画の中、写真家として一時代を築いてきた父親のセリフが、特に印象的でだった。一つの時代が変わる転換期を象徴しつつも、写真家としての本質は変わらないのだろう。
1.「デジタルで撮ればいいのに」と諭す息子に父親が話すシーン
息子:「デジタルで撮れば、話は早いのに。」
「作りの物のおっぱいを触ったことは?」
「見た目が良くても、ニセものはニセものだ。」
「最近は皆写真をたくさん撮る。」
「何十億枚もなでも現像はしない。データだけだ。電子のチリだ。」
「後世の人が探しても写真は出てこない。俺達がどう生きたかその記録はゼロだ。」
「何を作っても見なけりゃ意味がない。」
2. 若手写真家仲間達へ先輩写真家として父親が語るシーン
「俺たちは皆時間ってものを怖がる。」
「時間が全てを消していく。」
「だからこそ我々の役割がある。」
「写真で時間を止め、瞬間を永遠にする。」
「人の本質を表現する。」
「アートってそういうものかもな。」
ニセものかどうかはその人が決めればよい。その”ニセものではない形”で、瞬間を永遠にする。時間を止める。本質を表現する。どう生きたかはそこに宿る。写真とはそういうものかもな。って思わせてくれる映画だった。方法は変われど、写真や写真家の本質は変わらない。
写真撮っている人も撮ってない人も、
Netflixオリジナル映画『さようなら、コダクローム』を観よう。
Maeda