(”yellow train” @Tokyo Japan / Yohei Maeda Photography)
人生の先輩。尊敬する人。
齢70超の先輩。ビビットな黄色のアウターと、ベレー帽を着飾って待ち合わせ先で手を振るあなた。北千住の立ち飲み屋や、小洒落たお店、いかがわしいネオン達。そういった全てが一層おしゃれに輝くは、あなたのその生き方そのものなんだ。全てがかっこいいんだ。
『好きを突き詰めて良い』という名の地図
地図があるのはいいことだ。行きたい場所への道標。
何より行きたい場所が存在しているという事実を想像させてくれる。行けるのだと鼓舞してくれる。
好きな洋服を買えばいいのだ。良いと思ったら衝動買いをするのだ。ピンときた感性に自信を持つのだ。知らないことでもやればできるのだ。未来ではなく、今を生きるのだ。海外での生活や感じた感性は間違っていないのだ。23歳で視た世界の捉え方は正しいのだ。自分を信じていいのだ。
とにかくかっこいい生き方と素晴らしすぎるその感性、何より、自分の好きに忠実に生きる生き様が私の地図なのだ。勇気をもらえる。
人生訓とかそういったものを超越した、生きた地図を目の前で見せてくれる。感謝でしかない。
彼は言う。
彼:『60歳を過ぎた頃にこれからどうしようかと思って、漱石とか鴎外とか、昔の書を読み漁ってみたんだよ。どうすればいいかという”地図”を求めてね。』
彼:『けど、気づいちゃったんだよ。やつら50代で死んじゃってるんだよね笑 だから、今私は地図のない世界を歩いてるんだよね。』
僕:『僕の地図なんで、長生きしてください!』
Maeda
余談
23歳の時に日本から船に乗り、ロシアを抜けてヨーロッパを旅してモロッコの砂漠まで旅をした。パリの美しさに惚れ、仲良くなった現地学生が部屋を貸してくれて仮住まいをした。映画で見た景色が目の前にあるとワクワクした。その時の体験が彼の中国との貿易商としてのビジネスを生み、その後のアメリカからのログハウス輸入商に繋がり、最終的にはそのログハウスモデルハウスが、今のカフェ経営になる。
彼が見せてくれたスマホの画面↓
『自分のあのパリの感動や体験をヘミングウェイが体験してたんだよ。それを言葉で表現してたんだよ。やっぱヘミングウェイってすごいなーって思ったんだよ。思わずメモったよ。』と。
北千住の小さな居酒屋にもパリはついてきていた。