(”Onkochishin” @Somewhere Malaysia/ Yohei Maeda Photography)
Dear Justin Hubbell,
大人は近視である。
元来、人間というのは案外近くのものを上手く視ることができない生き物なのだろう。しかし、あなたは近くを視る事が上手なんだと改めて思った。
大学卒業後の数年間の葛藤は、日本、アメリカ問わずおそらく同じように存在し、その混沌の中で視た絶望めいたものと、幸せめいたもの、それらの狭間にもしかしたら存在するかもしれない自分の生きる道を机に向かう事で捻りだしている、そんな作品なんだろう。
ライフワークとは良く云ったもので、これはあなたのライフ(人生)そのものだ。
ペンで1つ1つ丁寧に書き込まれた絵の裏に転るあなたの姿は、ドローイングの授業開始前からせっせと漫画を描いていた、始めて出会ったあの時と何も変わらないのだろう。
いつの時も、個人的な主観ほど人の心を震わせるものはなく、そんな確固たる主観を堂々と数年振りに見せつけられたような感覚が私を奮い立たせてくれる。
大人になればなるほどぼやけるその近場の視界を、今尚クリアに見えるあなたのような目にこそ価値を見出すべきだろう。いつも、どんなときも。
#アメリカの友人でCartoonist(漫画家)Justin Hubbellの初めてのコミック書籍”THE PET”を読んだ感想文。
#興味ある方は下記のWebサイトよりチェックしてみてください。
Maeda