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TWO BOOKS

白黒写真が僕を好きな理由

”クリスマス”の写真 / christmas

(”christmas” @Kuala Lumpur Malaysia Yohei Maeda Photography)

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クリスマス。
 
冬の寒さの中、どこかに感じる暖かいイメージを連想する。
家族と一緒に過ごす海外。恋人、カップルというイメージが強い日本。スタイルは違えど、大切な人達に囲まれた幸福感を連想する。
 
そんな連想と相反する、真夏の暑い炎天下の中で、幸福感とは程遠い”クリスマス”という写真を撮った。 

現像前に分かる良い写真

強烈なまでに覚えている。
 
写真を撮りながら放浪していた時、マレーシアで1人のホームレスに出会った。大きな建物が取り壊された後であろう空き地に残った大きな木の下で、彼は古いリアカーを修理していた。
 
色んな国で出会った人のポートレイト集(写真・名前・年齢)も創ろうと思っていた。面白いかもと感じた人には声をかけて写真を撮らせてもらっていた。
 
その時も、そんな下心ありきで話しかけたと記憶している。
 
リアカーの修理の仕方を教えてくれた。
家(廃ビルの軒先)を案内してくれた。
写真の撮影も快く応じてくれた。
お気に入りの椅子をわざわざ自分で持ってきて構えてくれた。
 
「おいくつですか?」
「忘れた。」
 
「名前は?」
「…....クリスマス。。」
 
返答までの間から、やはり彼の本名でないのだろう。クリスマスという幸福なイメージとは程遠い、その言葉のセンスにゾクッとした。
 
誇張するわけでもなく、寒気がした。良い写真になると。
 
いつも以上に丹念に露出もピントも気をつけてシャッターを切り続けた。

写真の心技体

最高の天候と光の加減。
全てを悟ったような強い眼光。
陰影まで鮮明に描写する程よい露出。
適切にフォーカスされたピントと、完璧なまでの被写体深度。
太陽に照らされた赤いのシャツに、ガラスに映る鮮やかな緑と空。
脚本でも存在しているかのような物語。
 
カラー写真の面白さと凄みを教えてもらった写真だったと思う。技術的にも、芸術的にも、”写真を撮るんだ”という情熱的にも、三者が完成度の高い次元で出会う事で創れる写真の凄みを知ったという感じだろうか。
  
写真の”心技体”を教えてくれた写真だったように思う。

Happy Merry Christmas

”クリスマス”という名前のマレーシアで出会った1人のホームレスのポートレイト。濃い目のワインレッドのシャツと背景に映える緑が奇跡的に表現してくれるクリスマス感。暖かく幸福なイメージとは異なる”クリスマス”というタイトルの写真。
 
今でも大きくプリントアウトした写真が自宅玄関に飾ってある。
クリスマスカラーの額縁で。
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Happy Merry Christmas!
 
Maeda 
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