TWO BOOKS

白黒写真が僕を好きな理由

”「シリコンヴァレーの黄金時代」をとらえた写真が教えてくれること”を読んで思った2つの主義とジョブズ最大の発明 / kunie

(”kunie” @Gifu JapanYohei Maeda Photography)

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”シリコンヴァレー(シリコンバレー)”という今でこそ有名な名前。IT関係者でなくても一度は耳にしたことある名前だろう。かのアップルが生まれ世界的な企業になっていった場所であり、今なお最新技術を使って新しい価値を創造しえんとする優秀な若者を集めている磁場の強い場所。

 

そんなシリコンヴァレーが”世界のシリコンヴァレー”になろうとしていた黄金時代の様子を捉えた写真に関する記事。写真関係者もIT関係者もどちらも関係ない方も楽しめる内容だと思う。

 

一読あれ。

wired.jp 

1.理想主義

当時のシリコンヴァレーにいた人たちは”幸せ”ではなかったのかもしれない。過酷に働き、私生活をも時には犠牲にして。

その当時、シリコンヴァレーは教育といった社会の物事をよりよいものにするテクノロジーをつくるために必死だった、と彼は語っている。そしてすべての人の利益のために、情報を自由=タダにしようとしていたのだと。

「ある人は命を落とし、ある人は精神病棟に行ってしまいました。離婚を選んだ者もいた。なぜなら彼らは、本当に、本当に困難なものを手に入れようと手を伸ばしていたからです」。

それでもそこに集まる優秀でクレイジーな集団を突き動かす理想。

”社会の物事をよりよいもにする”

”すべての人の利益のために、情報を自由=タダにしようとしていた” 

理想の塊。自分自信に置き換えて考えてみてほしい。そんな理想に向かって日々働けているかどうかと。理想主義あるが故の磁場の強さなのだろう。

 

1人で何かをひたすら創り上げていく様に憧れていた時もあった。人のために、社会のためにという話が嘘くさく聞こえると否定していた。けれど、最近少しずつ人と共に創れる強さと楽しさを感じている。

 

理想があるから人が集まり、強烈な何かを創れる場を創れるのかもしれない。すなわち、理想なき場に強き集団は出来得ないのだろう。

2.写真主義

世の中にとって偉業であろうが、偉業でなかろうが、すべての時間は同様に過ぎ去っていく。

 

死期の近づいたジョブズの言葉の一節にもこうある。

私があの世に持っていける物は、愛情にあふれた(ポジティブな)思い出だけだ。これこそが本当の豊かさであり、あなたとずっと一緒にいてくれるもの、あなたに力をあたえてくれるもの、あなたの道を照らしてくれるものだ。 by スティーブ・ジョブズ

結局思い出す事は、その時一緒にいた仲間や家族との時間だけ。今はなんとも思わない瞬間を写真として記録しておくことが、後々意味あるものになり得るのだろう。

 

何もない現実の連続が、思い出になり、歴史になっていく。写真を残しておくことがその時間を”形”として後から伝えてくれる。 

”写真を身近にした”という事実こそ、最もジョブズらしい発明なのかもしれない

良き仲間、良き家族、良き人々と良き時間を共にし、その写真を少しずつ残しておこう。それがあたなに力をあたえてくれる思い出になり、自分の宝になるだろう。そして、もしかしたらそれが歴史と呼ばれるかもしれない。

 

i-Phoneが生まれた事で、常にカメラを持ち歩いている状態が出来た。昔よりも写真を撮る機会が増えた。世界中の写真の絶対数は増えたことだろう。

 

”写真を身近にした”という事実こそが、実は最もジョブズらしいのかもなと。そんな事を想った。

 

【参考】

シリコンヴァレーの写真ネガをとりまとめている写真家のプロジェクトサイト。WIREDの記事にはない写真も見れる。

Fearless Genius

http://w

 

 

Maeda

もみじが好き / momijinohi

(”momijinohi” @Tokyo JapanYohei Maeda Photography)

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鮮明に覚えている景色がある。

 

中学校2年生の熱い夏休みの真昼。午前中の部活を終えてお腹を空かして帰る道すがら。家の真裏にある竹やぶ横の細い道を抜ける時、ふと頭上を見上げた。そこには、木漏れ日抜ける青々とした竹やぶの葉っぱが広がっていた。

 

よく見慣れた景色のはずなのに、昼下がりの太陽に照らされた緑豊かな竹の葉は、なんとも言えない色彩だった。光にとけた薄い葉と、本来の色合いを保った強い緑の集合体。微風とも言えないそよ風で揺れる濃淡の葉葉。そんな緑の濃淡の美しさを覚えている。

 

竹やぶではないけれど、青々としたもみじを見上げる度にあの時太陽の光で照らされた青緑のグラデーションを思い出す。

 

紅葉綺麗な真っ赤なもみじも良いけれど、木漏れ日とフレッシュな青々しい緑で織りなす自然美が好きなのだ。 

 

そんな季節感のない話を紅葉の季節に書いてみる。

 

雑記

”木漏れ日”とは日本特有の言葉らしい。日本人が季節の中で観た現象を言葉として表現している。きっとこの言葉を発明した人も竹やぶか青もみじから差し込む太陽の光をみて創ったに違いない。

Komorebi:This is the word the Japanese have for when sunlight filters through the trees - the interplay between the light and the leaves.

ellafrancessanders.com

 

Maeda

PLAUBEL makina670の説明書をウェブ化しておこう / Chris

(”Chris” @New paltz USAYohei Maeda Photography)

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PLAUBEL makina670(マキナ670)を使っている。

デジカメがどんどん進化している昨今。それでもフィルム写真が好きな自分にとってはとても愛らしい名機である。

買いだめていたブローニー220がなくなり120を使わざるを得なくなった時、外出先でマキナ670特有の圧板の切り替え(120⇔220)方法が分からず、圧板交換を諦めた。(繊細な部分なので壊したくなかったからだ。)

yoheimaeda.hatenablog.com

帰宅後、購入時の説明書を引っ張りだしてきて、難なく圧板取り換えは完了したのものの、外出中スマホで探してもその方法は見つからなかった。

世の中から使い方、説明書がなくなってしまうのでは?

実際、2ちゃんねるにも説明書がないの?とか、使い方がわからん。とかの声があり、非常に共感するとこだったので、ここは私がお答えしようと思ったわけだ。

私もヤフオクで購入。説明書無いから、わけわからんかった。
説明書アップしてるとこ無いよね!? 

説明書やどこの操作を気をつける事やよくある故障箇所など
ほとんどネットに情報無いよなー。
知ってる人だけが持ってそうな感じで。

数は少ないだろうが同じような境遇の人がいる、もしくは、今後も現れるのだろう。そこで、これを機にmakina670の説明書をブログにメモしておこうと思う。

自分とすべてのmakina670ユーザーのために。

120・220タイプの圧板の切り替え方法

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a)圧板の外し方

圧板の左端上下を持ってボディ側を押すと、左側のツメが取り外せます。

b)圧板の交換

圧板は断面が120タイプ、他面が220タイプになっておりますので、使用フィルムのタイプを確認のうえ取り付けます。

c)圧板の取り付け方

使用フィルムのタイプを確認したうえ、圧板のフィルムタイプが表面に出るようにして、圧板の上下の縁を合わせながら右側の溝にツメを差し込み、右側へ押しながら左側の溝にツメをかみ合わせます。<注意:圧板はフィルムの平面性を保つために大切なものです。落としたり、ぶつけたりしないよう取り扱いには十分注意して下さい。>

PLAUBEL makina670の説明書

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どんな古いカメラでも使い方が分かる世の中に

古くても良いカメラ。素晴らしいカメラ。新品で手にする事はほぼないだろうカメラだと思うけれど、新しく手に渡った人達が正しく撮影できればいいなと思う。
 
まだまだフィルムがある限り撮り続け、淡々とこの空気感を残していこう。
 
Maeda

  

※追記 (2019/4/27)

”マキナ670の使用者です”さんより掲載わすれてい24,25,26項も掲載してほしい旨コメント頂戴したので、下記追加掲載です。諸々細かいのでいいかなーと思って割愛しておりました。すいません。こちら改めて掲載です。

こういう古いカメラの説明書って知りたいですよね。一定の共通ニーズあることを感じます。

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納得。安達祐実の写真集は旦那が撮影してたんだ / itsumono

(”itsumono” @Gifu JapanYohei Maeda Photography)

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家族にしか撮れないものがある。

近くにいるから写るものがある。

 

そんな話。 

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写真家の旦那さん(桑島智輝)についての話はこちら。

wedding.mynavi.jp

 

あまりに反響があり一時サーバーがダウンした、安達祐実オフィシャルギャラリーはこちら。

yumiadachi.com

 

Maeda

さようなら、ブローニー220フィルム / hana

(”hana” @Gifu JapanYohei Maeda Photography)

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カラー写真は中判カメラを使う。

(35mmでは味わえない繊細な描写が好きだから)

 
フィルムはISO400を使う。
(室内でも夜でも基本手持ちでバンバン撮影したいから)
 
220フィルムを使う。
(フィルム交換を少なくしたいから)
 
特別この会社のこのフィルムでないと嫌だ!というこだわりはないのだが、悲しいかな、富士フィルムKodakも 中判カメラのISO400 220フィルムは絶版となってしまった。
 
資本主義社会の下、ビジネスとして成立しなければ続けれない事実は理解しているつもりでも、長年この仕様に、このフィルムに、このカメラに慣れきった自分にとっては何とも悲しい現実だ。
 
世の中一般の需要の数(総数)は少ないかもしれないが、一部マニアの需要の強烈さ(欲しさ)は計り知れないはず。そういった声に耳を傾けて欲しいと願って止まない。
 
また会おう、ブローニー220フィルム。
 
Maeda

トランプのアメリカ大統領選で思い出す、ジョージ、ブッシュの話 / george

(”george” @Miami USAYohei Maeda Photography)

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アメリカ大統領選2016が話題だ。

www.asahi.com

*現時点(2016年9月時点)でヒラリーが、若干ドナルドトランプの支持率を上回っているものの、依然トランプ大統領誕生の可能性はある。

 

I HATE BASTARD BUSH!

アメリカ大統領というと、2007年にフロリダの小さなホステルで出会った強烈な1人の老人を思いだす。
 
ジョージ。
 
年齢は60代後半。(70歳に近かったはず。) 私が滞在した安ホステルの一室(10人程の相部屋)をあたかも自分の部屋、いや、それ以上に私物化していた。既に2ヶ月ほど滞在しており、さらに数ヶ月滞在する予定でいるとの事だった。

 

特技はニワトリの鳴きマネで、話の途中に突然ニワトリになって絶叫していた。
イチモツをだしながらニワトリのモノマネをしながら発狂するジョージ。

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”ボケている老人”といえば、それまでだろう。しかし、奇天烈な言動はあれど、はっきりと当時の大統領ジョージ・ブッシュを批判していた。

 

ジョージ・ブッシュといえば、イラク戦争を決断した大統領。「戦争をする大統領達なんて馬鹿で、その中でブッシュは群を抜いて大馬鹿だ。」と力説していた。また、ホステルの部屋中に落書きをしまくっていた。ジョージがジョージ・ブッシュの悪口を落書きしまくっていた。

”I HATE BASTARD

PRESIDENT

BUSH!”

くそったれなブッシュ大統領が大っ嫌いだ!

 

大部屋に1つ設置してあった冷蔵庫の側面。

f:id:yonpei704:20160923010020j:plain 「フロントにバレたら追い出されるから黙っておいてくれよ。へへへ。」なんて笑いながら。お気に入りの自作の帽子と共に写るジョージ。

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アメリカよ何処へ行く?

アメリカは一体どこへ向かって行ってしまうのだろう?まさかまさかトランプが大統領にはならないよね。。

 

今もジョージは健在なのだろうか?あの後、彼は無事にホステルをチェックアウトできたのだろうか?

 

もしも彼が元気であれば、今ごろ「I HATE FU◯KING TRUMP!!(くそったれトランプなんて大嫌いだ!!)」と声高らかに叫んでいる事だろう。なんて思いながら。

 

Maeda 

Last Monday?This Monday?伝わる英会話の秘訣とは / persons

(”persons” @Machu Picchu PeruYohei Maeda Photography)

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仕事柄、海外の人達とスカイプ会議をする。

その日も相手側にはシンガポール人4人+フィリピン人、 こちら側にはスイス人とギリシャ人と日本人の私でSkype MTGをした。 

Last Monday?This Monday?

その会議の中で、「It(the advertisement) has been active since last Monday」と私が説明した。が、彼らはThis Monday? Not last Monday last week,right?? と猛烈にこいつ何言ってんだ的な感じで聞き返してくる。

 

その日は水曜日。その週の月曜日の事を意図して”Last Monday”と自分は表現した。なぜならば、Last~~は一番最新の、過ぎ去った中で直近のものを意味すると習った記憶が鮮明にあったからだ。

 

しかし、その場にいる誰もが、Last Monday(先週の月曜)ではなく、This Monday(今週のの月曜)ね。と私の表現が間違っているかの如く切り返してくるわけだ。。結局該当する日にちを言い直し、This Mondayだよ。と言い直すことでその場は過ぎ去った。が、とても納得いかないやり取りだった。。自分の表現は英語的に間違ってないはずと。。 

Last〜〜の意味とは?

スカイプを終わり、こちら側にいたスイス人、ギリシャ人の同僚に主張するも、「Last Mondayだと先週っぽいよね。」と、彼らも私の意見には同調せず。。実際、Googleで調べてみると、私が習ったと記憶しているLast~~は過ぎ去った中での一番最新のもの という自分の認識は正しいかった。。使い方も問題ない。

alcom.alc.co.jp

hinokiblog.exblog.jp

確かにThis Monday だけど、それって要するにLast mondayだろーがと思いながら、もっとちゃんとした英語を理解してくれよ。なんて悶々としていた。 

言語としての正しさ VS 会話としての正しさ

しかし、その後にランチをしながらスイス人の同僚が私に諭してくれた言葉に納得したのだった。

 

スイス人同僚曰く、

「私達スイス人はドイツ語、フランス語も使う。それは、ドイツ語はドイツ人のためだけの言語でもなく、フランス語もフランス人だけのものでもない。つまり、より曖昧な表現。曖昧な言葉は正しくても通じない事ってありますよ。だからこそ、より明確な、伝わる言葉。伝わる言語。伝わる会話が必要だと思います。」と。。

 

うーん。おっしゃる通り。英語はアメリカ人のものでもなければ、イギリス人のものでも既にない。。国際語たる英語、さらには、会議に参加してたみんな第二言語として利用している英語。言葉としての正しさは大事だが、会話としての正しさはもっと大切なのかもなと納得したThis Wednesdayだった。

 

言語がコミュニケーションツールの1つだとすれば、確かに伝わる言葉の選択は重要だよなと感じたLast Wednesday。

 

Maeda