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白黒写真が僕を好きな理由

”2018年撮ってよかったもの” を綴る / 2018 FIFA world cup Russia

(”2018 FIFA world cup Russia” @Hong Kong China Yohei Maeda Photography)

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ここ数年話題になっている中国は深センを訪れた。帰りは香港経由で日本へ帰ったのだが、ちょうど世の中はワールドカップ決勝当日。フランス対クロアチア。香港のゆったりとしたソファーに腰掛けながら香港人達に囲まれて眺めていた。翌日には号外新聞がそこら中で配られていた。次はロシアかー。と言っていたはずなのにあっという間に時は流れていた。

 

(”HONG KONG” @Shenzhen China Yohei Maeda Photography)

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中国にあるダーフェン(大芬)。通称”アート村”。東京ドームより狭い村には約8000人超の画家がいる。彼らの描く”複製画”は世界中に輸出される。現在も世界の複製画の60%は大芬で「生産」されているらしい。画廊が立ち並ぶ異質な空間。そこで撮った一枚。中国の毛沢東エリザベス女王。中国だと思った。香港だと思った。

 

(”escapse fom Hong Kong” @Hong Kong China Yohei Maeda Photography)

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夜明け前の香港。日本に発つ前の朝一の時間。ギリシャ人とスイス人の友人をホテルに残し、一人早起きして街を巡る。まだ薄暗い街は、夜の騒ぎが嘘のようにひっそりと息を潜めていた。香港の夜という独特の匂いを残して。活気がある街にも朝があって、夜が来る。そして朝がまた来る。そんな当たり前の光景をこの路の奥に見える明るくなりかかった朝に想う。本日、香港を脱出する。

 

(”yagura” @Gifu Japan Yohei Maeda Photography)

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飛騨高山が好きだ。飛騨牛が好きだ。小学校低学年位の頃に家族で旅行した思い出。帰りの電車に乗る前に、ステーキを食べようと向かった有名店はまだ開店準備中だった。ふと目に飛び込んできたお店が『やぐら』。肩肘はらない定食スタイル?居酒屋スタイル?のお店。出てきたご飯とお味噌汁と飛騨牛飛騨牛ステーキ定食がとても美味しくて感動した。そんな大好きな場所に、大好きな人と来れるようになったというのは1つの幸せな形だと思うのだ。

 

(”the world in Hong Kong” @Hong Kong China Yohei Maeda Photography)

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多国籍な感覚が好き。「一般的には〜」、「常識的には〜」とかいう誰の基準で決めたか分からないような枕詞を超越した、この地球の真理みたいな何かを感じるからだ。どこにもあるマクドナルドや、中国語も日本語での表記もある。見渡せばハングルも。外国人労働問題とか、移民問題とかで騒いでいる日本人よ。もっと海外へ出かけてみてほしい。”一般的には”、世界はカオスだぞと。

 

(”father to mother” @Gifu Japan Yohei Maeda Photography)

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中尾平ホテルに行った。以前書いたこの記事↓のオーナー夫婦がもともと営んでいたペンション宿だ。

yoheimaeda.hatenablog.com

良いものは良い。こういう良さを発見し、良いと言える審美眼を持っていたい。良いものを食べ、良いものを見、良いものを体験していきたいのだ。そんな人でありたいのだ。

 

 (”yot2” @somewhere in the world Yohei Maeda Photography)

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どこで撮影したかは忘れた。昔のフィルムを発見して今年現像したものだ。海外のどこかで撮影した写真。左の奥に一隻のヨット。それを幾何学的に撮影した。デザインした写真。意図的に切りとった写真。昔の自分に出会ったような、そんな写真。 

 

(”leica in Shenzhen @Shenzhen China Yohei Maeda Photography)

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大学時代にお手伝いをしていた写真家の方に、「写真ってなんですか?」なんて質問をおこがましくしたことがある。「写真はテクノロジーです。」と言い切っていた事を思い出す。彼は最新の機材を数千万単位で買っては使っていた。良い機材は良い写真に必要なのですといいながら。Leicaを手にした今年。機材には無頓着な自分だが、正直しびれた。忘れられない一枚を手にする準備は整っている。

 

 (”crucifixion @Tokyo Japan Yohei Maeda Photography)

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何に見えるだろうか?ゴミ置き場にかかげられたカラスよけネット。東京を散策していると面白い光景が目に映る。カメラを持つと、頭の思考が切り替わる。普段の生活では見えないものが浮き上がってくる。crucifixion。東京の街並みで見つけた”はりつけ”の画。

 

(”like a roller coaster” @Osaka Japan Yohei Maeda Photography)

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向かい風でも人生は前に進む。浮き沈みしながらも、前に進んでいくのだ。悲鳴を上げたり笑ったりしながら。そう、USJのジェットコースターの如く。

 

(”Shisyamo” @Kanagawa Japan Yohei Maeda Photography)

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変化を受け入れること。受け入れないこと。受け入れれないこと。大人になればなるほど、日々の生活の中で直面する新たな価値観の存在を知る。拒絶や拒否することから生まれる何かも美学であり、それらを許容することで生まれる価値観も同じく美学である。人生は有限だ。自分の今にあったようにすればよい。単純にそう思う。またいずれ交差する時があれば、それがその時だと思うから。

 

("the source” @Gifu Japan Yohei Maeda Photography) 

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源泉が立ち込める山奥の温泉地。温泉”街”ではない、本当に温泉を求める人がいきつくような場所だろう。ひっそりと、ゆっくりと何もしないという贅沢。小さな頃には到底わかり得なかっただろうこの良さに囲まれた朝は、とても贅沢な散策なのだ。

 

(”another life” @Osaka Japan Yohei Maeda Photography)

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自分が一番大事。そんな世界ががらりと変わる瞬間があるらしい。5年ぶりに久しぶりに先輩に会った。彼女は風変わりでヒッピーみたいな女性で、到底結婚しないだろうなぁなんて勝手に思っていた人だ。そんな先輩も結婚し、2年前に親になっていた。そんな彼女がビールを飲みながら力説していた。子供できると世界が変わると。自分にはまだ分からないが、分かってみたいものだと思った。

 

 (”father” @Gifu Japan Yohei Maeda Photography)

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昔はもっと厳しかったような気がする。叱る時には怒りにいく。そんな句点のような役割を担っていたのだろうか。自分たち子供が大人になり、父は優しくなってきたように思う。なってきたのか、句点という役割を終え、本来の姿に戻ったのか。一人の個として話すことができる最近の父をよく撮る。作務衣にハットという自由な姿が、あなたらしくて似合っている。

 

 

自分の特性みたいなものが少しずつ分かるようになってきたように思う。

華々しく何かをやり遂げるというよりは、淡々と、着実に積み上げていける事が一番の強みなのかもしれないなと気づく33歳。

色々なことが起きるが、それでも淡々とやり続けていく。外野が何を言おうと自分らしいスタイルで楽しんで行けば良い。深刻になって打ち砕ける位ならば、休み休み進めばいいと思うのだ。やり続ければいいと思うのだ。

 

2019年も素晴らしき写真に出会えますように。

 

Maeda