TWO BOOKS

白黒写真が僕を好きな理由

平日の夜、自分の写真サイトを自分で作りなおした話 / winter girl

(”winter girl” @Aomori JapanYohei Maeda Photography)

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10年位前に友人に頼んで自分の写真サイトを作ってもらった。当時Flashという言語で作られた写真サイトは自分の思想を反映したクールなものだった。

(思想:”意図的に切り取っている” を見た目として反映させたかったので、黒枠の窓からその景色だけが存在している。そんな見た目を依頼した。四角い枠の比率もフィルム写真のそれと同じ比率そのままに。)

①旧トップページ 

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②旧写真閲覧ページ

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f:id:yonpei704:20170319184017p:plain項目(Black&White、もしくはColor)を選択すると写真がロードされる。この待ち時間がとても長かった。ロード完了後、写真をクリックすると次へ移動する。戻ることも選択することもできない仕様。あくまでクリックし続けるしかない、そんなサイトだった。

お世辞にも使い勝手の良いサイトではなかった。

スマホでもPCでも閲覧できないゾンビサイトへ

しかし、時が流れにつれスマートフォンという新しい時代が到来した。同様に、テクノロジーも変化し、Flashという言語も肩身の狭い存在になっていった。サイトが閲覧できない、管理できない状態へと変化していった。

問題1 スマホで閲覧できない

スマホの登場により、私の写真サイトはスマホで閲覧できないサイトへ成下がってしまっていた。「写真見せて。」という話題になっても残念ながらスマホで閲覧できない・・・。という寂しい仕様へと。

問題2 特定のPCからしかメンテナンスできない

特定のPCから写真をアップしたりできるように友人に設定してもらっていた。だからパソコンが変わっても写真を変更するためだけに当時のPCを利用していた。外出先で写真を変更したり、順番をかえたりする作業ができずメンテナンスする頻度は徐々に減っっていった。

問題3 ついにはGoogle Chrome(パソコン)でも閲覧できなくなった 

更追い討ちをかけるようにGoogle ChromeではFlashで作られたサイトはアクセスできなくなった。。 要するにパソコンからも見れませんぜ。的な。Flashという言語の終焉と共に私の写真サイトは名実ともに終わりを迎えた。 

平日の夜、自分で写真サイトを自分で作りなおした

という事で、このままではいかんなと自分で自分のサイトを作り直す事にした。(注:私はITエンジニアではない。)

便利な時代になったもので、色々なサイト構築専用サイトがある。その中でも私はWixというホームページ作成サイトを利用して作ることにした。あまり深く検討したわけではないが、一番簡単そうだったからだ。

ja.wix.com

現在の私の写真サイト(Yoheimaeda Photography)は、そのwixで平日の夜1時間程度で作ったものだ。少しず手を加えたりしたが、とにかくシンプルな形のままにしている。

①現トップページ

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②現写真選択ページ(Black&White、Color)

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③現写真閲覧ページ

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トップページ→写真項目(写真グループ)ページ。ここから各写真を選択して閲覧する事ができる。写真を表示するためにロードする必要もない。スマホでもGoogle Chromeでも閲覧できる。気ままに項目を加筆修正もできる。どのPCからも写真の投稿ができて管理も楽ちんだ。

自分の写真サイトを保有する事のすゝめ 

写真を撮りためている人は一度試してみてはどうだろうか?InstagramFlickerもブログも気軽に色んな人へリーチ出来るから良いけれど、"自分の写真サイトを持つ" というのはまた違う良さがあるものだなと。

自分だけの場所。自分の家を持つ。そんな感覚なのだろうか?非エンジニアでも簡単に創れるし、修正するために色んな学びを得ることができる。オススメだ。 

*余談:名刺に残る旧サイトのこだわり

とはいえ、写真家としての名刺は当時と変わらない。やっていることは変わらないし、とても気に入っているから。名刺に残る旧サイトのこだわりは健在なのだ。

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10年程前に創った名刺。今もこの先もこの形は健在だ。自分の写真のスタイルはこれだから。

 

自分の写真サイトを持ちましょう。楽しいよ。

 

Maeda 

ギリシャの恵み。Andrewさんのオリーブが美味しくてしょうがない。 / man

(”man” @somewhere GreeceYohei Maeda Photography)

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ギリシャ出身のAndrewさん。

 

「最近一番上の子はギターにはまっていて、自分で曲を作ってるんです。で、英語の歌詞を入れたいからこの英語は合っているかどうかって電話でした。」

 

昔ながらの安い立ち飲み屋で、かかってきた電話にでた後のワンシーンだ。彼の息子(長男)は中学3年生。

 

「1年ちょっとしか経ってないのにyoutubeのギターの弾き方動画を何度も停止しながらみて覚えてるんですよ。本当いいなぁって思うから。その才能は大事にしてあげたいし、伸ばしてやれるようにしたいんですよ。数学とか受験とか勉強もあるんですけど、これは素晴らしいことだと思うんですよ。」

 

人柄がにじみ出てると思った。

 

日本の文化に興味を持ち、大学院で日本へ来日してから19年間日本に住んでいる。関西地方に長らく住んでいて、関西訛りの流暢な日本語を話す。カラオケが好きで演歌も歌う。頑固な面もあって、おかしいと思う事には真っ向から反発する。納得いかない事があれば顔にでる。とはいえ、丁寧な言葉使いと態度、口論した後にもすぐに何事も無かったかのような明るい振る舞いには頭が下がる。

Andrewさんのギリシャ直送のオリーブ

そんなAndrewさんは日本でお店を経営しており、オリーブを販売している。

 

このAndrewさんのオリーブがとにかく美味しい。肉厚のジューシーなオリーブ。たっぷりのオリーブオイルに浸かったフレッシュなオリーブ。彼の親戚のギリシャの農園から直送されたオリーブ。

 

私は家でのちびちび宅飲みする時にも、知人宅でのホームパーティの手土産にも利用させてもらっている。良いものを売りたいというAndrewさんらしい商品だと心底思う。

 

試してみて欲しい。そんじょそこらのオリーブとの違いが分かると思う。

spike.cc

ギリシャを訪れて初めてオリーブが美味しいと思えるようになったのは22歳の頃。以来、オリーブは好きだが、中でもAndrew's オリーブは格別だと思う。

 

Maeda

写真で伝わるオバマ前大統領 / garbage and fruit

(”garbage and fruit” @Cusco PeruYohei Maeda Photography)

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オバマ大統領の任期が終わった。

”YES, WE CAN."で沸かせた選挙戦ついこの間のような気もする。

 

大統領に就任したのが2009年1月20日。アメリカの大統領の任期は1期4年で2期続ける事ができる。あれから8年の月日が経ったわけだ。

8年間。彼は大統領として職務を全したことになる。

 

8年という時間を、自分の時間においてみると、決して短くない、様々な変化が起きるのに十分な時間軸だと分かる。一国の長としての8年間だとすれば、尚更変化大き月日だった事だろう。

 

アメリカ大統領としてのバラク・オバマ大統領。一個人としての、バラク・オバマ氏。

Official White House Photographer Pete Souza Reveals His Favourite Photos Of Obama

(引用: Official White House Photographer Pete Souza Reveals His Favourite Photos Of Obama - 9GAG)

伝わる。言葉はいらない。

 

政治的な貢献や、大統領としての手腕は他で語ってもらうとして、バラク・オバマという個人の性格が滲みでてる気がする。もちろん、そういった印象を与えるような写真の選定(PRとしての写真)という前提はあるとしてもだ。

 

大統領退任後、新たな活動を立ち上げている。55歳という年齢と、アメリカ大統領経験というキャリアから考えると、まだまだ価値ある活動をされるのだろう。

www.itmedia.co.jp

オバマ氏が(これ以上言うことはないというジェスチャーをして)、落としたマイクを少女をが拾って何か言おうとするシーンで終わる動画付で、市民からの意見を求める旨のツイートをしている。

今後の活動にも是非注目してみたい。

  

Maeda 

エリオット・アーウィットによろしく / 3 to 1

(”3 to 1” @Uyuni Bolivia Yohei Maeda Photography)

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21歳の夏休み。グレイハウンドバス(高速バス)の一ヶ月乗り放題チケットを購入して、アメリカ一周の旅をした。 (*今はもうこの乗り放題チケットはないらしい。) 

 

写真の知識も経験も特別なかったが、とにかく写真を撮りたい。自分の作品を創りたい。という一心だけでアメリカを旅した。

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Greyhound bus route

東海岸のNYから出発し、反時計回りに都市という都市を気の向くままに移動した。時にはほぼ1日近くバスに揺られたこともあった。真夜中に治安の悪そうなバス停に泊まった事もあったし、乗り換えをミスした事もあった。寝過ごした事も。 

シカゴで出会った写真家。Elliott Erwitt。

その旅の途中、偶然目にしたのがElliott Erwitt(エリオット・アーウィット)だった。シカゴのとある本屋さん。まだ写真集なんて興味もなかった。何故かふっと目に入ってきた表紙。一瞬で彼のセンスが分かった。というか、僭越ながら同じ匂いを感じた。

 
衝撃的だった。表紙の写真だけで分かった彼の感性。数枚ページをめくって見るのを止めた。
 
あまりに完成度の高い濃密なスナップ集。自分が撮りたいと思っていた意図的な写真。そのクオリティの高さ。完成していると思った。白黒フィルムで、マニュアルカメラで撮影していた自分とまったく同じフィールド(条件)で、最高な写真達。やられた。。と、感動よりも何故か悔しかった。
Elliott Erwitt Snaps
(恥ずかしながら、当時は過去の写真家や、いわゆる歴史を全く知らなかった。彼がどれ程著名な方かというのは後日知っていく事になる。)

スナップ写真という崇高さ

自論だが、本当に素晴らしい写真はなかなか創れない。
 
視えない人には視えないし、そもそも、出逢おうと思っても出逢えない。唯一、それを視える審美眼のある者が、撮りたいと願い、カメラを持って、その時その瞬間に、そこに存在している事しか成し得ない。つまり、そんな非効率だけど良質なスナップ。ましてやその傑作選ほど、写真家としての集大成はないと思っている。
 
だから未だにスナップにこだわっている。一連のテーマに沿った作品群ではなく、ただただ素晴らしい一枚のスナップ写真を撮る事にこだわっている。

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Elliott Erwitt Magnum Photos

エリオット・アーウィットによろしく

あなたは、1928年生まれの88歳(2017年1月時点)。 年齢的にいって、確率的には恐らくは私の方が、あなたよりは未来を見るだろう。「あなた亡きこの世界は私が撮るから。」と、勝手に心に決めて写真を撮り続けてます。
 
あなたが集めたスナップの集大成に負けない、あなたが撮り得ない未来の景色を、人生を通して切り撮ります。
 
※少々値は張るが、1人の才能ある男が人生を通して集めた感性の集大成が見れると思えば買うに値する。ミニマル(モノを所有しない)が流行りの昨今だか、モノとして所有するならばこういった魂入ったモノを持つべきだ。私も28歳の誕生日に貰って以来、今も大事に所有している。
 

【2017年にヤリたいこと】入れるから出すのではなく、出すから入れるのだ。 / cloud

(”cloud” @Somewhere Japan Yohei Maeda Photography)

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今週のお題「2017年にやりたいこと」


挿入論。知識や経験を入れるからアウトプットを出すわけではなく、何らかのアウトプットを出すから新たな学びを入れる事に励めるのだ。


写真を、文章を、ビジネスを、アイディアを、外に出していきたい。五分六分咲きの完成度だとしても世に放っていきたい。


出すこと” これが2017年にヤリたいこと。

 

2017年 元旦

Maeda

”2016年に買ってよかったもの” は皆やってるから、”2016年撮ってよかったもの” を書く / favorite things

(”favorite things” @Bangalore India Yohei Maeda Photography)

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バンガロールの空港で搭乗待ち中に観た光景。1人の少年がずっと食入るように飛行機を見ていた。誰かを見送っているようには見えなかったので、おそらく飛行機が単純に好きなんだと思う。「これだけ好きなら将来はパイロットだね。」なんて人生は甘くはないと思うが、好きなものへの純粋な集中力は無垢過ぎて好きだ。何かに繋がる。

 

(”two girls” @Bangalore India Yohei Maeda Photography)

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インドで企業訪問してた時、その会社の屋上から見えた隣のビルの屋上。屋上に小屋?があり、そこに住んでいるとみられるお母さんと少女。少女がぬいぐるみの少女をもってニッコリ笑ってくれたので、仕事中にも関わらず思わず撮影した。

 

 (”hirosaki castle” @Hirosaki Japan Yohei Maeda Photography)

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弘前城壁を全て改修工事していた際の一枚。すべての城石に印があり、その綺麗な仕事ぶりと、その意図せぬ美しさにシャッターを切った。

 

(”skytrees” @Tokyo Japan Yohei Maeda Photography) 

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東京タワーやスカイツリーのようなシンボル的な象徴は、色んな小説でしばしば墓石に例えられている気がする(多分。)。それをまさに画に描きおこしたような格好で出会った。大量の卒塔婆と後ろに佇むスカイツリー卒塔婆の大きさと光のコントラスト、またそれに妙になじむスカイツリー。I've seen so many skytree”s” in the grave.

 

 (”gokokuji” @Tokyo Japan Yohei Maeda Photography)

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護国寺らしい一枚。よく晴れた夏の日。”護国寺”の標識と共に、いつもの護国寺前T字路にて。

 

 (”AI” @Tokyo Japan Yohei Maeda Photography)

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世話好きの母は定期的に食料や日用品を今でも実家から送ってくる。嬉しい半面、その量の多さに面倒さも感じてしまう部分はあるが、”愛”を感じるのも事実だ。実家の畑で栽培した花も時折入っている。ぶっきらぼうな私に代わっていつも丁寧にその花を花瓶に添えてくれる彼女(”藍”)。感謝している。そんな事を想って日曜朝に撮影した一枚。"AI"と名付けてみた。

 

 (”last portrait” @Gifu Japan Yohei Maeda Photography)

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2016年に撮影した写真ではないが、今年になってようやく取り込んで作成した写真。2012年におじいちゃんが亡くなった。葬儀場に泊まり、葬式が始まる前の誰もいない朝方に撮った写真。何枚もポートレイトを撮ってきたが、これが最後のポートレイト。

yoheimaeda.hatenablog.com

 

 (”konami” @Tokyo Japan Yohei Maeda Photography) 

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ジムに通っている。そのジムの更衣室から見える風景が綺麗だなといつも思っていた。この日は運動するというよりは、写真を撮ること重視で行った。静かな更衣室でバケペンの”ガッシャン”というシャッター音が個人的には心地よかった。きっとあのジム初の音だった事だろう。

 

(”yoko-san” @Tochigi Japan Yohei Maeda Photography) 

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奥さん(ヨウコさん)の遺影を店先に飾るカフェブロッサムの相場さん。そのヨウコさんの前にワインを注いだワイングラスを置く相場さん。変わらず素敵な二人だと思った。

yoheimaeda.hatenablog.com

 

(”Justin's” @Rochester USA Yohei Maeda Photography) 

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2016年は大学卒業以来初めてアメリカ本土へ訪れた。大学時代の親友Justinの結婚式に参列するために。Justinは実家の隣に家を購入して、Justinらしい生活をAlex(奥さん)と営んでいた。学生時代と変わらないコミック(漫画)制作が中心の生活をしながら。パパと一緒に塗り直したJustinの家とJustinの愛猫。Justin's。

yoheimaeda.hatenablog.com

 

(”shibuya” @Tokyo Japan Yohei Maeda Photography) 

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渋谷駅周辺が大きく変化している。先日まで建っていたビルがなくなったかと思えば、歩道橋の形が週単位で変化し、景色が変わる。毎日通勤している朝方の太陽の光が最高だなーと思いながら横切っていた。同じ場所同じ時間。ただ違うのは目的。写真を撮るために、休日に、渋谷へ降り立ちシャッターを切った。

 

(”Alive” @Gifu Japan Yohei Maeda Photography) 

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連作。夏の日のニ枚。道を横切るミミズ。田舎だとなぜだか良く目にする光景だ。アスファルト上の一本のミミズを撮った。数歩歩くと一台の車が通った。振り返るとそのミミズは死んでいた。1分足らずの出来事だった。”生きている”という現在進行形という当たり前が奇跡みたいに思えた。

 

(”dead cat” @Aomori Japan Yohei Maeda Photography) 

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2016年の中でベスト。撮った瞬間に”良い”写真は分かる。この時もそうだった。冬支度始まる青森で出会った水没した猫の死骸。恐ろしかった。だが同時に、川面に反射する冬の木々と空、生きたまま眠るように横たわる猫、冷たい川と木影に閉じ込められたような命、”生命”を感じた。圧倒的画力のある一枚。

 

「それでも続けていくんだよの精神、ファオッ!」って誰かが歌っていた気がするけど、それを地で学んだ2016年だったように思う。

 

撮影し続けよう。2017年も良き写真に出会えるように。

*最近アップしたものを閲覧できるようにしてみた。掲載できなかった写真も沢山あるので見てみて下さい。

Yohei Maeda Photograhy :New Update


Maeda 

*お題:トピック「2016年ベスト」について